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人間は電気で動いているというのを聞きました。
脳が電気信号を送って・・・ とかなんとか、難しいことを言っていました。 確かに乾燥するこの季節、やたらと静電気が指から放出されます。 扉のノブやクルマのドアなど金属の部分に触れようとすると、 「ビ!」 ってきます。 じゃあ、ナメクジはどうなのでしょう。 ナメクジも電気を帯びているのでしょうか? 早速やってみますよ。 エレクトリック実験です。 まず、針金を用意します。 そしてホウキを持ってきます。 ボクは、ホウキの棒の先端をノコギリで、 1センチぐらい縦に切り目を入れます。 その切り目にUの字に曲げた針金を差し込みます。 針金が抜けないように、しっかりと固定させるのがコツです。 これで「エレクトリック棒」の完成です。 この完成したエレクトリック棒の先端にある、 Uの字に曲がった針金に、ヘルメットを乗せて、 コンセントに差し込もうよ作戦です。 これでプラスとマイナスの電流が、 ヘルメットの体内で交差するのです。 すごいね。 というわけで、まずはヘルメットを乗せずに、 エレクトリック棒のみでの実験をしてみます。 さぁ、差し込みますよ。 コンセントに少しずつ、 ゆっくりとUの字に曲がった針金が進みます。 ボクはドキドキしております。 なぜか、ちょっと右の口元がゆるんでニヒルな顔です。 ググ・・ わずかな感触とともに3センチほどコンセントに入りました。 ボクはホウキをしっかり握っています。 針金の色が電気により、みるみる変化していきます。 本来、針金というのは銀色をしています。 それがどうでしょう。 この世のものとは思えない程の、 なんとも「鮮やかなオレンジ」に輝いているのです。 ボクは、 「なんて、美しいんだ・・・」 と思いつつも、ホウキをコンセントに、グイグイ差し込みます。 もっと差し込めば、まだまだ輝くはずさ! ボクはそう思い込んでいるので、グイグイ差し込みますよ。 あ! 「グニャ」 っと針金が曲がった! あ! 「ビジビジ」 といって針金が当たっているコンセントの横の方が、 溶け出した! ボクは急いでエレクトリック棒を引き抜きます。 ところが、抜けません。 あ! 煙が出だした! ボクは力まかせに引き抜きます。 針金は、美しいオレンジから真っ黒になりました。 酸化してサビました。 コンセントは溶けました。 でも、ボクは頑張ります。 もう一度、ホウキの棒の先端に新しい針金を装着します。 そして、Uの字に曲げた針金の上にヘルメットを置きます。 いくぜ! ボクは勢いよく、横の方が溶けたコンセントに差し込みます。 まるで漁師が魚を突くように、 コンセント目掛けてエレクトリック棒を突っ込みます。 ぅおりゃぁぁぁあ! 挿入。 バチィィィ!! 火花。 ぬぅおぉぉ! 暗闇。 ・・・・・。 落ちたね。 ブレーカーが。 真っ暗よ。 ボクは懐中電灯を手繰り寄せ、配電盤に向かいます。 ブレーカーを上げると、部屋がフワッと明るくなりました。 ボクはコンセントの所に駆け寄ります。 そこには、エレクトリック棒が静かに横たわっていました。 そのそばにヘルメットがいます。 もぞもぞ動いております。 ボクは、ゆっくり2度、うなずきます。 その結果に満足したかのように・・・ そして、ふと思ったので、ボクは、 溶けたコンセントに掃除機のコードを差し込んでみました。 「カチ」 っとスイッチを入れます。 ・・・・・。 ダメやね。 ウンともスンともいいません。 他の場所のコンセントを試してみると無事に動きました。 針金を突っ込んだ所だけが、壊れました。 ボクは静かに部屋の窓を開けます。 プラスチックの溶けた臭いが風に流れます。 ボクは少し身震いしました。 今夜はなんだか、一段と冷えそうです。 |
91日目 エレクトリックと風
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